空飛ぶベッド

スーパーの店長の忘備録。

経常収支と貿易収支の違いをわかりやすく解説します。

新聞を読んでいてふと気になったことがある。

2018/10/9 10:41
財務省が9日発表した8月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスなどの取引を表す経常収支は前年同月比23.4%減の1兆8384億円の黒字だった。黒字は50カ月連続。原油高で輸入額が増え、貿易収支が2カ月連続で赤字になった。台風や地震など自然災害が相次いだ影響で旅行収支の伸びが鈍化した。
引用:日本経済新聞

んん?
貿易における経常収支は黒字なのに、貿易収支は赤字?
どゆこと?
経常収支と貿易収支は違うの??
ということで、
理解のために調べてみることにしました。

「経常収支」は引用文にもある通り、外国とのモノやサービスの取引をした後の収支のこと。つまりその期間の貿易の結果のこと。

そもそも貿易にはいろんな形があって、「貿易収支」「サービス収支」「第一次所得収支」「第二次所得収支」に分類され、その合計が「経常収支」になります。

それぞれ詳しく見ていきましょう。
「貿易収支」はモノの輸出額と輸入額の差額のこと。
食品や雑貨、家電製品や自動車などなど、実体のあるものの貿易の収支ですね。
貿易と聞いて一番イメージしやすいのがこの貿易収支です。

「サービス収支」は、貿易収支の「モノ」が「サービス」に変わっただけです。
、、、とは言うもののピンとこないですよね^^;
ざっくり私達日本人の立場で言えば、日本の業者以外が提供するサービスを利用して、支払いが発生すればそれはサービス貿易になります。
たとえば、外資系企業の通信・金融・保険サービスなどを利用することは「サービス貿易」に該当します。
この「サービス」の幅はかなり広く、他にも外国の航空会社のフライトを利用した場合や、外国に住む弁護士を利用した場合なんかも「サービス貿易」。
面白いのは、観光などで外国に行って利用したホテルやタクシー、電車の利用料も「サービス貿易」に含まれるのだそう。(どうやって勘定してるのかしら??)

これらサービス貿易の収支の合計が、「サービス収支」というわけです。

(もしかして、サービスの提供者と利用者の国籍が違えば「サービス貿易」にあたるのかな?だとしたらサービスの提供者がアメリカ人で、利用者が中国人で、提供・利用された場所が日本だった場合はどうなるのかしら??)


「第一次所得収支」は、投資や融資における、利子や配当の収支のこと。
たとえば日本の銀行が外国の企業にお金を貸せば、日本の銀行は利子を取ることができるので、この取引によって第一次所得収支はプラスに働きます。
景気のいい国や金利の高い国には海外から資金が集まりやすく、資金が集まった側は利子や配当を支払うことになるので、第一次所得収支はマイナスに傾きやすいです。
ちなみに日本は膨大なアメリカ国債を買っていて、これによって莫大な所得収支を得ているため、第一次所得収支は基本的にプラスです。
全体の経常収支がプラスなのも、この第一次所得収支の黒字が莫大なのが主因になります。

第二次所得収支はこれまでの取引とは毛色が違い、外国への援助の収支のことで、基本的に赤字になります。
国際機関への拠出や食料の援助といったものが分類されます。

まとめ
ここまで「経常収支」を詳しく見てきて、貿易収支との違いを理解できたかと思います。
実際に、18年10月9日発表されたデータでは、
貿易収支 -2200億円
サービス収支 -60億円
第一次所得収支 2兆2900億円(!!)
第二次所得収支 -2200億円
経常収支 1兆8400億円
なので、経常収支が黒字ということと、貿易収支が赤字ということは矛盾しません。
それどころか、日本では第一次所得収支のおかげで経常収支では黒字になっているということがわかりました。